教養学(健康スポーツ科学)

所属メンバー

准教授橋口 泰一

講座の特徴

 「学生の生涯スポーツに対する動機づけを高める」ことを中核に据え、保健体育1では形態や運動要因、運動能力測定を実施し、自己の体力レベルを客観的に把握すると共に心拍数、乳酸値、Mets、エネルギー消費量等の生理的指標と運動強度の関係について、演習形式の授業により学習します。保健体育2では球技種目(ラケットスポーツを含む)における正確なルール、および有効なフォーメーションやポジショニングの習得を中心とした実技実習を行っています。
 また、健康と身体運動の関連を理解するため、「エネルギー獲得代謝からみた体力の分類」、「持久性トレーニングや筋力トレーニングの具体的方法と留意点」、「心身の健康を損なわない安全なウエイトコントロール」、「アスリートの競技力向上に対するスポーツ科学の貢献」等の講義を実施しています。
 健康ブーム、スポーツブームといわれて久しいですが、スポーツ科学を装った誤った情報が相変わらず氾濫しています。こういった似非スポーツ科学に惑わされず、正しい情報を取捨選択する知識の習得も、健康・スポーツ科学の重要な目的のひとつになっています。

研究内容

 研究活動の中心は「運動生理学」と「スポーツ心理学」になります。運動生理学分野では、特に持久系競技種目の高地トレーニングが注目されてきたことを踏まえ、低酸素環境への適応過程を生理的指標により評価し、高地での有効なコンディショニング方法を検討しています。
 また、映像解析法を中心とし、運動学習(運動技能の優劣や上達方法等をスポーツ心理学の観点から研究)に係るアプローチを数年来、継続しています。対象は主に冬季競技種目のトップアスリートですが、歯科学生の身体運動やスポーツ活動に反映する資料も多く収集しています。
 スポーツ心理学分野では、心理的コンディショニングや動機づけの維持・向上など多岐にわたり、研究成果の蓄積とスポーツ指導場面への還元を目指し、様々な角度から研究を行っております。競技力向上を目的とした心理的サポートに必要な基盤的研究知見を蓄積し、それらの知見をもとにジュニア選手や歯科学生、トップアスリート(障がいのあるアスリートも含む)まで、専門の資格を有する専任教員によるスポーツメンタルトレーニングを実施しています。研究・サポートは、様々な競技種目のアスリートを対象としていますが、歯科学生のスポーツ活動に役立つ内容を含め研究活動を行っています。

学会発表・研究論文等

  1. Double Poling Skills in Cross-Country Skiing compared between International Championship High Ranked Skiers and Japanese Skiers:4th International Congress on Science and Skiing,2007.
  2. A Study of Water Intake during Endurance Training:4th International Congress on Science and Skiing,2007.
  3. Sports Sciences Support for Cross-Country Skiing to the 21th Olympic Winter Games Vancouver 2010:5th International Congress on Science and Skiing,2010.
  4. Settlement of Exercise Intensity using Lactate Curve as an Indicator in Summer Training of Cross-country Ski Players:5th International Congress on Science and Skiing,2010.
  5. 高地トレーニングの実践ガイドライン-競技種目別・スポーツ医科学的エビデンス-:市村出版、2011.
  6. アーチェリー選手におけるファジィ推論を応用した競技者評定の試み-試合前の血圧・心拍及び気分からみた成績上位選手と下位選手の比較-:バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌、2011.
  7. 心理サポート研究の課題と展望-オリンピック・パラリンピック選手への心理サポートから-:日本スポーツ心理学会第38回大会・大会企画シンポジウム、2011.
  8. 授業時における学生のストレスに関する一考察-課題発表時の血圧・心拍及び気分の関係-:日本大学理工学部一般教育教室彙報、2012.
  9. ブラインドサッカー選手のメンタルトレーニング実施に向けた心理的課題の探索的分析:桜門体育学研究、2013.
  10. ブラインドサッカーのシュートエリアおよびゴールスローからみた攻撃スタイルについての基礎的分析-第4回IBSAブラインドサッカーアジア選手権大会を対象として-:バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌、2013.
  11.  For Raising the Double-Poling Skill of Nordic-Combined Skier to the Level of Cross-Country Skier:6th International Congress on Science and Skiing,2013.
  12. Strategy to Increase the Double-Poling Skill of Women Cross Country Skiers to an International Level:6th International Congress on Science and Skiing,2013.
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