教養学(健康スポーツ科学)
所属メンバー
助教 | 菅野 慎太郎 |
講座の特徴
本講座は1年次科目である「保健体育」を担当しており,「生涯スポーツに対する動機づけの向上」を中核に据え,実技・演習・講義を組み合わせた授業内容を展開しています。実技・演習では,形態測定,運動能力測定,心理検査(運動意欲検査)を実施し,自身の運動に対する身体的・心理的レディネス(準備状態)を客観的に把握したり,心拍計を用いて運動中の心拍数を測定し,運動強度やエネルギー消費量等との関係についても学んでいきます。その他,レクリエーションスポーツや球技種目(ラケットスポーツを含む)を通じて,自身の身体感覚や身体知の獲得,各種目の正確なルールおよび有効な戦術の理解,仲間との協働による社会性の習得などを学修していきます。
講義では,身体運動と健康関連行動の結びつきを理解するため,「運動・スポーツの心理的効果」,「ストレスと健康」,「運動・スポーツにおける運動学習および認知情報処理」,「運動・スポーツにおける行動変容理論」等の講義を実施しています。他にも「アダプテッドスポーツ」や「スポーツにおけるコーチング」といったスポーツの教養を深めるための講義も実施しています。
研究内容
研究活動の中心は「スポーツ心理学」になります。スポーツ心理学は,運動・スポーツに関わる諸問題を心理的な側面から紐解いていく学問です。主に運動・スポーツに対する動機づけの維持・向上や,運動・スポーツによる心理的効果や社会的スキルへの影響に関する検討をしており,歯科学生のスポーツ活動に向けた内容を含んだ研究活動を行っています。そして,これらの研究成果を教育場面やスポーツ指導場面に還元することを目指しております。また,様々な競技種目のアスリートを対象に,ジュニアアスリートからエリートアスリート(障がいのあるアスリートも含む)まで,専門の資格を有する専任教員によるスポーツメンタルトレーニングや心理サポートにも取り組んでおります。
学会発表・研究論文等
- スポーツチャンバラを教材とした大学体育授業は共感性を向上させるか -球技科目及び講義科目受講者との比較による事例研究- 川井良介, 菅野慎太郎, 阿部剣征 大学体育スポーツ学研究22, 59-69, 2025年
- 歯科学生の体力に影響する運動意欲の規定要因分析 -現役入学者を対象として- 橋口 泰一, 菅野 慎太郎, 古賀 裕将 日大口腔科学50(3), 142-151, 2024年
グループエクササイズフィットネスの授業が学生の気分状態に及ぼす影響
菅野慎太郎, 橋口泰一, 岡元明菜, 丸茂芙樹
日大口腔科学 50(2), 76-86, 2024年
- 大学における一般体育受講者の共感性や社会的スキルの変化 -スポーツチャンバラとグループフィットネスエクササイズを教材とした授業の比較-川井 良介, 菅野 慎太郎身体運動文化研究,29(1), 15-31, 2024年
- 女子大学生アスリートの月経に対するイメージと認知的評価が月経周期の身体的・心理的な月経随伴症状に及ぼす影響 -女子大学生バレーボール選手を対象として-菅野 慎太郎, 小沼 直子, 宮内 育大, 髙階 曜衣, 松尾 絵梨子, 黒澤 愛第73回日本体育・スポーツ・健康学会, 2023年
- 歯科学生における初年次の形態・体力について -2003年度から2019年度の17年間の記録から-橋口 泰一, 菅野 慎太郎, 牛来 千穂子, 鈴木 典, 井川 純一日大口腔科学 46(4), 187-196, 2020年
- スポーツ選手の指導者への対人認知が試合直前における指導者の言葉がけに対する心的構えに及ぼす影響菅野 慎太郎桜門体育学研究 50(2) ,119-129, 2016年
- 試合直前におけるスポーツ選手の動機づけに影響する指導者の言葉がけ:エリート選手の語りに基づく質的分析から菅野 慎太郎, 水落 文夫桜門体育学研究49(1), 9-22, 2014年