歯科医療管理学

所属メンバー

教授
小椋 正之

講座の特徴

 歯科医療管理学講座は,令和6年10月1日に新しく設置された講座であり,私,小椋正之が初代の教授となっています。
 高齢化の進展等の人口構造の変化,う蝕の減少等の疾病構造の変化,ICTの普及等による患者意識の変化,歯科治療技術の向上等,近年の歯科保健医療を取り巻く状況は大きく変化してきています。従来の歯科医療は,う蝕等の歯科疾患に対する,う蝕処置,抜歯,補綴治療などの歯の形態回復を目的として,医療機関完結型の歯科保健医療の提供が主体となっていました。これからは,より一層の高齢化が進展していく中で,住民のニーズに応えるために,歯の形態回復だけでなく,口腔機能の維持管理を行うとともに,医科や介護等との連携を行う歯科医療提供体制の構築,すなわち医療・管理・連携型の歯科保健医療が求められており,地域完結型の歯科保健医療の提供が必要となっています。
 このような状況の下,近年の歯科保健医療はより高度な専門性が求められると同時に安心・安全な歯科保健医療が求められてきています。歯科医療管理学は,地域や社会の中での歯科保健医療のあり方を考察する学問と言えるでしょう。

研究内容

 歯科医師法第一条に,「歯科医師は,歯科医療及び保健指導を掌ることによつて,公衆衛生の向上及び増進に寄与し,もつて国民の健康な生活を確保するものとする。」と規定されています。
 歯科医療管理学講座では,歯科医療や保健指導に関する研究,公衆衛生の向上及び増進に関する研究,国民の健康な生活を確保することに関する研究を進めていきたいと考えています。具体的には,私が厚生労働省で経験してきたことも踏まえ,地域や社会の中でどのような歯科保健医療が求められており,それに歯科界がどのように対応しているのか等という観点も含めて,以下の研究を進めていきたいと考えています。また,できることなら,これらの研究結果を教育にも反映していければと思っています。
1. 国や自治体の医療政策,制度に関する研究
2. 歯科保健医療の提供体制に関する研究
3. 歯科保健医療の患者,受診者に関する研究
4. 歯科診療医療費に関する研究
5. 歯科医療従事者の需給に関する研究
6. 歯科医療従事者の教育,資質向上に関する研究
7. 歯科医療従事者の業務範囲に関する研究
8. 歯科医療従事者の勤務状況に関する研究
9. 医科歯科連携,多職種連携の推進に関する研究
10. 口腔の健康と全身の健康に関する研究
11. 口腔機能の維持向上に関する研究
12. 歯科保健医療のデジタル化の推進に関する研究
13. 歯科大学病院の運営,管理に関する研究
14. 歯科の医療安全に関する研究
15. 新興・再興感染症が歯科保健医療に及ぼす影響に関する研究 など

連絡先

〒271-8587
千葉県松戸市栄町西2-870-1
日本大学松戸歯学部歯科医療管理学講座(医療政策分野)
TEL 047(360)9634
Email ogura.masayuki@nihon-u.ac.jp

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