教養学(ドイツ語)

所属メンバー

  • 専任講師渡邊 徳明

講座の特徴

日本大学松戸歯学部においては,1年次に必修科目としてドイツ語を学習します。

本学部ドイツ語の目標とするところを以下に記します。
  1. 大学教養課程の学問とは:
  2. 高校までの学習は既存の知識を手がかりに事前に決められた答を見つけることに主眼が置かれてきました。大学教養課程の勉強では,そもそも明確な答が存在せず,自分の持っている知識と判断能力で考え出さねばならない,というケースに遭遇します。学習者各自の持つ既存の知識が相対化され,更新され,そして深化・進化するのが大学教養課程の勉強なのです。それは自分が属している文化(家族・地域・組織・社会・国,あるいは性別や年齢・身体的条件などの属性に由来する文化)を省みることにもつながります。そしてこのような相対化の作業を言語面で実践するのが大学教養課程の語学教育の目的であるとも言えましょう。
  3. 大学教養課程におけるドイツ語教育の目的:
  4. 高校卒業までの学習の中で,学生諸君は英語を通じて西洋言語・文化に親しんできたわけですが,大学教養課程でのドイツ語授業では,高校時代までに身に着けた英語の素養を土台として,更に西洋言語・文化への多様な理解を目指します。ドイツ語は言語史的に見ても英語と近い関係にあり,単語の組成や文法構造などの点で多くの共通性を有します。授業では折に触れて英語との類似性を強調したいと思います。同時に,両者の差異についても一定の法則性が存在することに気づくでしょう。 このように,大学教養課程でのドイツ語学習は,ある意味において比較言語学的性質を内包しています。複数の異なる言語体系を相互に比較しあうことは,言語表現に対するセンスを大きく伸ばしてくれます。そのことは同時に文化への理解を深めることに他なりません。同じ文化的現象を見ても,細やかな言語感覚を有する人は,そうでない人に比べてその現象についてより深く多面的に考察できるからです。
  5. 本学部におけるドイツ語教育の実践について:
  6. 上述のように本学部のドイツ語教育では,学習者が広義における比較文化学的視点・比較言語学的視点を身に着けることを目指します。このような立場から,授業も単に知識の詰め込みを目指すのではなく,ドイツ語が既知の言語体系である英語とは文法や発音の面でどのように異なるのか,あるいは自分たちの母語である日本語とどのように異なるのか,更には実際の会話場面における言語使用の風習が我々の日常におけるのとどのように異なるのか,といったことについて,常に比較的考察を加えながら授業を進めてゆきたいと思います。そのような言語・文化の地域的比較に平行して,そもそもどのような過程を経て,ドイツ語が現在のような文法体系・表記体系を獲得するに至ったのかといった言語発展史のコンテクストにおける新旧ドイツ語の比較の話題も盛り込みたいと思います。それは話の性質上,必然的にヨーロッパ史についての解説へと発展してゆくかもしれません。
    このように本学部のドイツ語教育は,語学授業を単に言語知識の習得と捉えるのではなく,むしろその作業を通して,もしくは媒介として,文化比較・言語比較の視点・能力を育む場であろうと目指しています。
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